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BPCNPNPPP4学会合同年会BPCNPNPPP4学会合同年会

プログラム・日程表

特別講演

特別講演1
「Probing and Rescuing Dysfunctional Brain Circuits in Depression」

11月4日(金曜日) 10:50~11:50

座長:
加藤 忠史(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 精神医学講座)
演者:
Conor Liston(Weill Cornell Medicine)

特別講演2
「The Treatment of Schizophrenia: How Far Have We Come?」

11月5日(土曜日) 15:20~16:20

座長:
下田 和孝(獨協医科大学 精神神経医学講座)
演者:
John M. Kane(Donald and Barbara Zucker School of Medicine at Hofstra/Northwell, New York, USA)

特別講演3
「Bases of appropriate use and development of medicines for the central nervous system」

11月6日(日曜日) 11:00~12:00

座長:
池田 和隆(公益財団法人東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野依存性物質プロジェクト)
演者:
Joseph Zohar(Post-Trauma Center, Sheba Medical Center, Israel; Tel Aviv University, Israel)

理事長講演

理事長講演
「精神科薬剤師の軌跡、そして未来への期待」

11月5日(土曜日) 10:50~11:50

座長:
吉尾  隆(公益財団法人住吉偕成会 住吉病院、昭和大学薬学部 病院薬剤学講座、昭和大学附属烏山病院)
演者:
黒沢 雅広(昭和大学附属烏山病院)

教育講演

特別教育講演 Special Educational Lecture
「Addressing Cognitive Health to Improve Quality of Life in People with Serious Mental Illness」

11月5日(土曜日) 16:30~17:30

座長:
兼子 幸一(社会医療法人 仁厚会 医療福祉センター倉吉病院)
演者:
Alice Medalia(Columbia University Irving Medical Center, Vagelos College of Physicians and Surgeons / Cognitive Health Services, NY State Office of Mental Health)

教育講演1
「自閉スペクトラム症研究 最新の動向:拡散から収束へ」

11月4日(金曜日) 9:00~9:50

座長:
小坂 浩隆(福井大学医学部 精神医学)
演者:
山末 英典(浜松医科大学精神医学講座)

教育講演2
「統合失調症における薬物治療の適正化」

11月4日(金曜日) 13:10~14:00

座長:
永井  努(昭和大学薬学部 病院薬剤学講座、昭和大学附属烏山病院 薬局)
演者:
吉尾  隆(公益財団法人住吉偕成会精神科薬物療法サポートセンター)

教育講演3
「強迫性障害の臨床と病態研究の現状」

11月4日(金曜日) 14:10~15:00

座長:
成本  迅(京都府立医科大学大学院医学系研究科 精神機能病態学)
演者:
中尾 智博(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)

教育講演4
「ストレス適応の個体差構築の分子神経基盤」

11月4日(金曜日) 16:40~17:30

座長:
喜田  聡(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 栄養化学研究室)
演者:
内田 周作(京都大学大学院医学研究科 メディカルイノベーションセンター)

教育講演5
「認知症薬物治療の現状と将来」

11月4日(金曜日) 17:40~18:30

座長:
桑原 秀徳(医療法人せのがわ 瀬野川病院)
演者:
中村  祐(香川大学医学部 精神神経医学講座)

教育講演6
「慢性痛による負情動生成の神経機構」

11月5日(土曜日) 9:00~9:50

座長:
古屋敷智之(神戸大学大学院医学研究科 薬理学分野)
演者:
南  雅文(北海道大学大学院薬学研究院 薬理学研究室)

教育講演7
「最新のせん妄病態仮説に基づく予防・治療戦略」

11月5日(土曜日) 9:50~10:40

座長:
大森 哲郎(社会医療法人あいざと会 藍里病院 あいざと精神医療研究所)
演者:
八田耕太郎(順天堂大学医学部附属練馬病院)

教育講演8
「抗うつ薬と抗不安薬の精神薬理と臨床(仮)」

11月5日(土曜日) 13:10~14:00

座長:
久住 一郎(北海道大学大学院医学研究院 神経病態学分野精神医学教室)
演者:
小山  司(医療法人優仁会 滝川中央病院)

教育講演9
「うつ病の異種性に着目した臨床診断補助バイオマーカーの探索研究への旅路」

11月5日(土曜日) 14:10~15:00

座長:
井上  猛(東京医科大学 精神医学分野)
演者:
三國 雅彦(社会医療法人函館渡辺病院 精神科)

教育講演10
「ベッドサイドから考える疾患研究」

11月5日(土曜日) 16:30~17:20

座長:
黒沢 雅広(昭和大学薬学部 病院薬剤学講座、昭和大学附属烏山病院 薬局)
演者:
糸川 昌成(東京都医学総合研究所)

教育講演11
「気分障害(双極性障害)(仮)」

11月5日(土曜日) 17:30~18:20

座長:
亀井 浩行(名城大学薬学部 病院薬学研究室)
演者:
岩田 仲生(藤田医科大学医学部 精神神経科学)

教育講演12
「動物・細胞モデルを用いた精神疾患の病態解明」

11月6日(日曜日) 9:00~9:50

座長:
大隅 典子(東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野)
演者:
内匠  透(神戸大学大学院医学研究科)

教育講演13
「注意欠如・多動症(ADHD)の病態と臨床」

11月6日(日曜日) 10:00~10:50

座長:
金生由紀子(東京大学大学院医学系研究科 こころの発達医学分野/東京大学医学部附属病院 こころの発達診療部)
演者:
岡田  俊(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 知的・発達障害研究部)

教育講演14
「統合失調症の認知機能障害に着目した臨床・基礎研究」

11月6日(日曜日) 13:20~14:10

座長:
橋本 直樹(北海道大学大学院医学研究院 神経病態学分野精神医学教室)
演者:
菊知  充(金沢大学医学系研究科精神行動科学)

教育講演15
「機械学習法・深層学習の手法概要と生命科学分野への応用」

オンデマンド配信

演者:
中村 周吾(東洋大学・情報連携学部(INIAD))

教育講演16
「認知行動療法の神経生理学的基盤とその近未来的展開」

オンデマンド配信

演者:
岡本 泰昌(広島大学大学院医系科学研究科 精神神経医科学)

教育講演17
「「統合失調症の病態解明研究」の目的と方法の再設定」

オンデマンド配信

演者:
笠井 清登(東京大院・医・精神医学)

教育講演18
「神経性やせ症の病態、治療について」

オンデマンド配信

演者:
中里 道子(国際医療福祉大学医学部精神医学)

教育講演19
「PTSDの臨床と病態研究の現状」

オンデマンド配信

演者:
金  吉晴(国立精神・神経医療研究センター)

教育講演20
「臨床薬理からみる理想的なトランスレーショナル研究」

オンデマンド配信

演者:
古郡 規雄(獨協医科大学 精神神経医学講座)

教育講演21
「精神疾患及び向精神薬の運転技能への影響を考える」

オンデマンド配信

演者:
尾崎 紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科 精神疾患病態解明学)

教育講演22
「妊娠・出産と向精神薬」

オンデマンド配信

演者:
根本 清貴(筑波大学医学医療系精神医学)

教育講演23
「双極性障害の維持治療:気分安定薬か、抗精神病薬か」

オンデマンド配信

演者:
加藤 忠史(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 精神医学講座)

教育講演24
「診療報酬改定は効果があったのか? ー向精神薬の多剤併用と長期処方問題ー」

オンデマンド配信

演者:
三島 和夫(秋田大学大学院医学系研究科 精神科学講座)

教育講演25
「死に至る病を有した患者の精神的ケア:精神医学は患者さん、ご家族の幸せに貢献できているのだろうか?」

オンデマンド配信

演者:
明智 龍男(名古屋市立大学大学院医学研究科 精神・認知・行動医学分野)

教育講演26
「ゲノム3次元構造の長期的変化と精神神経疾患」

オンデマンド配信

演者:
宮川  剛(藤田医科大学)

教育講演27
「人はなぜ依存症になるのか~物質依存症の理解と援助」

オンデマンド配信

演者:
松本 俊彦(国立精神・神経医療研究センター)

教育講演28
「認知症疾患のバイオマーカー」

オンデマンド配信

演者:
岩田  淳(東京都健康長寿医療センター)

教育講演29
「依存症の発症機序と精神薬理」

オンデマンド配信

演者:
溝口 博之(名古屋大学医学部附属病院薬剤部)

教育講演30
「薬剤師の日常業務におけるクリニカルクエッションから臨床研究へ」

オンデマンド配信

演者:
亀井 浩行(名城大学薬学部)

教育講演31
「看護職がストレングスモデルを学ぶ理由―問題解決型支援と伴走型支援のハイブリッドモデルの実装―」

オンデマンド配信

演者:
萱間 真美(国立国際医療研究センター 国立看護大学校)

教育講演32
「抗精神病薬の有害事象を低減する薬物の発見と期待 ―ジスキネジアを中心に―」

オンデマンド配信

演者:
金子 周司(京都大学大学院薬学研究科 生体機能解析学分野)

シンポジウム

シンポジウム1(BP・CNP企画シンポジウム)
「精神疾患とオミックス研究最前線」

11月4日(金曜日) 8:40~10:40

座長:
加藤 忠史(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 精神医学講座)
金沢 徹文(大阪医科薬科大学 神経精神医学教室)
演者:
池田 匡志(藤田医科大学医学部医学科 精神神経科学)
岩本 和也(熊本大学大学院生命科学研究部 分子脳科学講座)
加藤 隆弘(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)
加藤 正樹(関西医科大学 精神神経科学講座)
▼ 企画趣旨
様々な網羅的解析手法(e.g. オミックス)は、膨大な情報をもたらし、多くの疾患の感受性遺伝子あるいはバイオマーカーの同定に貢献してきた。しかし、精神疾患ではまだまだ確度の高い結果は得られているとは言えず、今後のブレークスルーが期待される。本シンポジウムでは、ゲノム(遺伝子)、メチローム(メチル化)、メタボローム(低分子化合物)、トランスクリプトーム(発現)の観点から精神疾患の病態に迫る研究をまとめるとともに、今後の方向性を議論する。

シンポジウム2
「脆弱性とレジリエンスの精神疾患研究―可塑性の脳科学―」

11月4日(金曜日) 8:40~10:40

座長:
尾崎 紀夫(名古屋大学医学部附属病院 親と子どもの心療科)
新井  誠(東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野 統合失調症プロジェクト)
演者:
永井 裕崇(神戸大学大学院・医学研究科・薬理学分野)
有岡 祐子(名古屋大学医学部附属病院 先端医療開発部)
疋田 貴俊(大阪大学蛋白質研究所 高次脳機能学研究室)
鳥海 和也(公益財団法人東京都医学総合研究所 統合失調症プロジェクト)
糸川 昌成(公益財団法人東京都医学総合研究所)
▼ 企画趣旨
精神疾患の脳科学研究は、1990年代以降の技術革新により飛躍的な発展を遂げ、様々な知見が集積してきた。近年の脳科学による精神疾患研究では、脆弱性にフォーカスされがちだった病態脳から、樹状突起のストレスに対する抵抗性増強やヒト脳領域間の相互代償的な形態変化など、レジリエンスを示唆する様々な所見がとらえられている。形而下を対象とする癌や免疫など身体疾患の研究に比べて、精神疾患研究は形而上の症候学を出発点とするため難航することが多かった。脳の可塑性とレジリエンスに注目し、モデル動物の神経形態の制御研究、エフェクトサイズの大きな変異を有する患者iPS細胞を用いた解析、代謝モデル動物の神経科学、脳回路・分子ネットワーク研究と、多角的かつ縦横無尽に精神疾患の病態を討論する。本シンポジウムのねらいは、可塑性からレジリエンスを見据えた議論によって、形而上から形而下への奇跡的な位相転換を果たすことである。

シンポジウム3
「タウイメージングによる精神疾患の病態解明と新たな治療戦略」

11月4日(金曜日) 8:40~10:40

座長:
高畑 圭輔(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部)
久保田 学(京都大学医学部附属病院 精神科神経科)
演者:
久保田 学(京都大学医学部附属病院 精神科神経科)
黒瀬  心(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
鈴木 寿臣(独立行政法人国立病院機構下総精神医療センター 精神科)
植野 仙経(京都大学医学部附属病院 精神科神経科)
高畑 圭輔(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部)
▼ 企画趣旨
近年の死後脳研究および基礎・臨床研究により、精神疾患の一部、特に老年期精神障害や頭部外傷後の遅発性脳障害の臨床像の背景に、脳内異常蛋白蓄積による神経変性の関与を示す知見が蓄積しつつある。こうしたタウイメージングの活用により、タウの異常蓄積パターンを切り口とした精神症状発現メカニズムの解明、精神疾患の新たな層別化、ならびに最適化された新規治療戦略の構築が期待される。本シンポジウムでは、老年期の精神病性障害および気分障害、認知症、交通外傷やスポーツ外傷による遅発性脳障害のタウPET研究ならびに同一個体におけるPETと死後脳所見とを対応させた画像病理相関についての我々の最新の研究を紹介し、考察を加える。

シンポジウム4
「ニューロモデュレーションによる精神・神経疾患克服への領域横断的アプローチ」

11月4日(金曜日) 8:40~10:40

座長:
原  貴敏(国立精神・神経医療研究センター病院 身体リハビリテーション部)
住吉 太幹(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 児童・予防精神医学研究部)
演者:
竹林  実(熊本大学大学院 生命科学研究部神経精神医学講座)
鬼頭 伸輔(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院)
山田 悠至(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院 司法精神診療部)
原  貴敏(国立精神・神経医療研究センター病院 身体リハビリテーション部)
岩崎 真樹(国立精神・神経医療研究センター病院 脳神経外科)
▼ 企画趣旨
ニューロモデュレーション(NM)は、精神科、脳神経内科、脳神経外科、リハビリテーション科などで用いられている。例えば、難治性うつ病に対する反復性経頭蓋磁気刺激が保険収載され、磁気けいれん療法の検討も待たれる。また、小型の刺激装置で簡便に施行できる経頭蓋直流刺激も、うつ病や統合失調症などの精神疾患や脳卒中後の半側空間無視などに効果を示すとされる。一方、脳深部刺激を用いたパーキンソン病やトゥレット症候群の外科治療、および迷走神経刺激によるうつ病治療などでも、診療科を跨ぐ協働によりNMの効果を支持する知見が蓄積されている。今回、各種NMの開発動向や課題について、領域横断的な視点を交えた討議や情報を発信したい。

シンポジウム5
「神経発達症のなりたち~炎症の関与はどこまでわかっているか」

11月4日(金曜日) 8:40~10:40

座長:
土屋 賢治(浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター)
髙橋 長秀(名古屋大学医学部附属病院 精神科・親と子どもの心療科)
演者:
髙橋 長秀(名古屋大学医学部附属病院 精神科・親と子どもの心療科)
横倉 正倫(浜松医科大学医学部附属病院 精神科神経科)
臼井 紀好(大阪大学大学院医学系研究科・医学部 神経細胞生物学)
牧之段 学(奈良県立医科大学 精神医学講座)
▼ 企画趣旨
近年、神経発達症の発症と病態には、新生児期に端を発する炎症・神経炎症が深く関わっていることが明らかになりつつある。一方で、神経発達症において、なぜ炎症が起こり、生涯にわたりどのように変化するのか、発症を抑制するための標的分子の同定などは未解明である。本シンポジウムにおいては、臍帯血、脳イメージング、胎盤機能、動物モデルなど様々な手法を用いて本テーマにアプローチしている研究者に登壇頂き、現在までに明らかになっている神経発達症における炎症の役割を確認し、今後の研究の方向性について議論を深めることを目的とする。

シンポジウム6(NP企画シンポジウム)
「精神・神経疾患における脳末梢連関研究」

11月4日(金曜日) 13:10~15:10

座長:
古屋敷智之(神戸大学大学院医学研究科 薬理学分野)
服部 信孝(順天堂大学大学院医学研究科 神経学)
演者:
古屋敷智之(神戸大学大学院医学研究科 薬理学分野)
村松里衣子(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 神経研究所神経薬理研究部)
佐々木拓哉(東北大学大学院薬学研究科 薬理学分野)
加藤 隆弘(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)
服部 信孝(順天堂大学大学院医学研究科 神経学)
▼ 企画趣旨
精神疾患と神経疾患は異なる疾患概念であり、長く別々に研究が進められてきた。しかし精神疾患と神経疾患の併存リスクや神経疾患における精神症状が次第に注目され、精神疾患と神経疾患に共通する病態機序が推測されるようになった。さらに近年、患者検体を扱う臨床研究とモデル動物を用いた基礎研究の両面から、精神疾患と神経疾患のいずれにも、炎症・免疫、代謝、内分泌などを介する脳末梢連関の関与が示唆されるようになった。本シンポジウムでは、精神疾患と神経疾患に関わる脳末梢連関について最新の研究を紹介し、疾患横断的な病態解明と創薬への展望を議論したい。

シンポジウム7(BP企画シンポジウム)
「脳画像研究により精神疾患はどこまでわかったか、そして今何をやるべきなのか」

11月4日(金曜日) 13:10~15:10

座長:
八幡 憲明(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 量子生命科学研究所)
鬼塚 俊明(九州大学大学院医学研究院精神病態医学 神経画像解析学講座)
演者:
髙橋 英彦(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 精神行動医科学)
高橋  努(富山大学学術研究部医学系 神経精神医学講座)
松本 純弥(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
小池 進介(東京大学心の多様性と適応の連携研究機構)
山下  歩(東京大学大学院 情報理工学系研究科 システム情報学専攻)
平野 羊嗣(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学、九州大学病院 精神科神経科)
▼ 企画趣旨
磁気共鳴画像や脳波等の神経画像に精神疾患の機能的・形態的特徴を見出し、病態解明や客観的診断方法・新規治療法の確立を目指す研究が盛んに進められている。近年は、多施設共同研究で集積された大規模画像データを用いて得られた所見の信頼性・再現性を高め、これに機械学習等データ駆動型手法を用いて疾患の特徴抽出を試みる研究が潮流の一つとなっている。また、導かれた指標を疾患バイオマーカーと位置づけ、これらの指標が診断の新たな一助となり、複数疾患の横断的鑑別に応用されることが期待されている。本シンポジウムでは、脳画像研究の最前線に立つ研究者に最新の研究成果や現状の課題、今後の展望について述べてもらう。

シンポジウム8(NP・CNP企画シンポジウム)
「ついに完成!統合失調症薬物治療ガイドライン(改訂版)2022」

11月4日(金曜日) 13:10~15:10

座長:
稲田  健(北里大学医学部 精神科学)
古郡 規雄(獨協医科大学 精神神経医学講座)
演者:
橋本 亮太(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
市橋 香代(東京大学医学部附属病院 精神神経科)
竹内 啓善(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
坪井 貴嗣(杏林大学医学部 精神神経科学教室)
嶽北 佳輝(関西医科大学医学部 精神神経科学講座)
高江洲義和(琉球大学大学院医学研究科 精神病態医学講座)
鈴木みずめ(横浜ピアスタッフ協会)
中込 和幸(国⽴研究開発法人国⽴精神・神経医療研究センター)
染矢 俊幸(新潟大学医学部 精神医学教室)
▼ 企画趣旨
2015年日本神経精神薬理学会は「統合失調症薬物治療ガイドライン」を作成し公開した。2018年にはガイドラインの一般向け書籍として『統合失調症薬物治療ガイド-患者さん・ご家族・支援者のために-』を公表した。これらの書籍、講習会を通じて多くの意見を得、また研究の進歩により新たなエビデンスによる情報の刷新が必要となった。このため、2018年より日本神経精神薬理学会と日本臨床精神神経薬理学会が、ガイドライン改訂作業に着手した。そしてついに2022年5月20日に統合失調症薬物治療ガイドライン2022が発表された。本シンポジウムでは作成メンバーを中心に、本ガイドラインの要点を解説していただく。

シンポジウム9
「Neuromodulator and neural circuit mechanisms of extinction: new insights and clinical potential.」

11月4日(金曜日) 13:10~15:10

座長:
喜田  聡(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻
栄養化学研究室)
Andrew Holmes(National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism)
演者:
Andrew Holmes(National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism)
喜田  聡(東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命化学専攻栄養化学研究室)
Bernard Balleine(UNSW Sydney)
Paul Frankland(University of Toronto, Canada)
▼ 企画趣旨
記憶消去(extinction)とは条件づけ成立後に条件刺激のみの提示が続くことで、条件反応の低下が起こる現象であり、一種の適応行動である。恐怖条件づけを中心として、ここ10年間で消去の機構解明に向けた研究は世界的に大いに進展している。一方、この消去制御の破綻は、心的外傷後ストレス障害を中心として、様々な精神疾患と関連すると考えられており、消去機構に基づく臨床的応用も試みられている。本シンポジウムでは、恐怖記憶課題や機械学習課題等を用いて、行動・回路・細胞・分子レベルで消去機構の解明に従事する研究者が国内外から集結し、最新の研究成果を報告し、さらに、研究成果の医療応用への展望についても議論する。

シンポジウム10
「COVID-19せん妄・認知機能障害の病態生理と治療」

11月4日(金曜日) 13:10~15:10

座長:
谷向  仁(京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 先端作業療法学講座 脳機能リハビリテーション分野、京都大学医学部附属病院 緩和医療科)
小川 朝生(国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科、先端医療開発センター 精神腫瘍学開発分野)
演者:
大谷 恭平(神戸市立医療センター中央市民病院 精神・神経科)
上村 恵一(国家公務員共済組合連合会 斗南病院 精神科)
佐伯 吉規(がん研有明病院 緩和治療科)
小川 朝生(国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科、先端医療開発センター 精神腫瘍学開発分野)
▼ 企画趣旨
COVID-19肺炎とせん妄の合併率は84.3%という報告もあり、COVID-19肺炎を知る上でせん妄の知識は欠かせない。肺炎重症度や呼吸器感染症であるための行動制限の問題に加え、COVID脳症に代表される多発微小出血、脳血栓、臭覚障害や味覚障害といった中枢神経系への影響も原因としてあげられる。COVID-19罹患後症状に認知機能障害やbrain-fogと呼ばれる症状も認められることからせん妄と後遺症との関連も考えられる。本シンポジウムではCOVID-19患者のせん妄や認知機能障害の経験の報告を行い、症状の特徴や治療方法を最新のエビデンスを交え議論する。また医療従事者がCOVID-19感染した場合の後遺症を意識したメンタルヘルスケアの実際を呈示する。

シンポジウム11
「稀な遺伝子変異やフェノタイプから精神疾患を考える」

11月4日(金曜日) 13:10~15:10

座長:
尾関 祐二(滋賀医科大学 精神医学講座)
中村 雅之(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 精神機能病学分野)
演者:
中村 雅之(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 精神機能病学分野)
尾関 祐二(滋賀医科大学 精神医学講座)
森本 芳郎(長崎大学病院 精神神経科学教室)
渡部雄一郎(新潟大学大学院医歯学総合研究科 精神医学分野)
▼ 企画趣旨
精神疾患の病態研究では疾患の家族集積性に基づいた大規模な遺伝情報の検索が行われ、これまで有用な情報がもたらされている。一方で精神科臨床において、各種診断基準に包含される患者が持つであろう生物学的病態は多様ではないかとの印象を持つ医師も少なくないようである。本シンポジウムでは稀ではあるが明らかな生物学的な特徴(遺伝子の変異やフェノタイプ、多発家系など)を伴う精神疾患患者を対象としてその病態を解析し、その結果を普遍化する、もしくはそうした特徴を持つ一群を見出すような試みに焦点を当てる。こうした試みは精神疾患の病態解明に一定の意味を与える可能性を秘めていると考えられる。

シンポジウム12(BP・CNP企画シンポジウム)
「双極性障害診療に関するガイドライン」

11月4日(金曜日) 16:40~18:40

座長:
渡邊衡一郎(杏林大学医学部 精神神経科学教室)
松尾 幸治(埼玉医科大学医学部 精神医学)
演者:
本村 啓介(国立病院機構さいがた医療センター 精神科)
田中 輝明(KKR札幌医療センター 精神科)
仁王進太郎(東京都済生会中央病院心療科(精神科))
鈴木 映二(東北医科薬科大学 精神科学教室)
根本 清貴(筑波大学医学医療系精神医学)
宗  未来(東京歯科大学 市川総合病院 精神科)
窪田 信子(ノーチラス会 副理事長)
▼ 企画趣旨
日本うつ病学会では2022年7月に双極性障害の診療ガイドラインの改訂版を発表した。本シンポジウムでは、その執筆リーダーによるガイドラインの概要紹介のほか、コアメンバーとして活躍された当事者の方にガイドライン作成参加の感想や医療者への要望などを語って頂く。本ガイドラインは可能な限りMindsに従い、6つのセクションからなる50のクリニカルクエスチョンについて、システマティックレビューおよびナラティブレビューにより推奨および要約として診療や治療の提案している。

シンポジウム13(NP企画シンポジウム)
「システム神経科学的アプローチに基づく神経精神薬理学研究の最前線」

11月4日(金曜日) 16:40~18:40

座長:
野村  洋(名古屋市立大学大学院医学研究科 認知機能病態学)
大澤 匡弘(名古屋市立大学大学院薬学研究科・薬学部 神経薬理学分野)
演者:
野村  洋(名古屋市立大学大学院医学研究科 認知機能病態学)
佐々木拓哉(東北大学大学院薬学研究科 薬理学分野)
竹内 雄一(北海道大学大学院薬学研究院医療薬学部門 医療薬学分野薬理学研究室)
大澤 匡弘(名古屋市立大学大学院薬学研究科・薬学部 神経薬理学分野)
▼ 企画趣旨
システム神経科学分野の技術・方法論の開発は飛躍的に進んでおり、神経活動を大規模・精密に測定、解析し、そして柔軟に操作することができるようになってきた。こうした新たな技術を神経精神薬理学に活かし、精神疾患の病態解明や新たな治療アプローチの開発に結びつけることが期待される。本シンポジウムでは、痛み、ストレス、記憶、てんかん等を対象とした、システム神経科学の新たな切り口による研究を紹介し、神経精神薬理学研究の未来にどのように貢献できるかを議論する。

シンポジウム14
「認知症コホートを用いた生物学的研究の最前線」

11月4日(金曜日) 16:40~18:40

座長:
上野 修一(愛媛大学大学院医学系研究科 精神神経科学)
演者:
小原 知之(九州大学病院 精神科神経科)
新村 秀人(東洋英和女学院大学 人間科学部)
日髙 洋介(熊本大学大学院生命科学研究部 神経精神医学講座)
伊賀 淳一(愛媛大学大学院医学系研究科 精神神経科学)
▼ 企画趣旨
認知症など高齢者の精神医学については、他の関連学会に比較し、発表がやや少ないことがあり、参加される先生方に、認知症の分子医学について理解を進めるシンポジウムを開催したいと考えています。全国4つのコホート研究から抽出されたデータから精神医学教室で進めている生物学的な研究についてまとめたいと思います。よろしくお願いします。

シンポジウム15
「精神展開剤(Psychedelics)の歴史、基礎、臨床」

11月4日(金曜日) 16:40~18:40

座長:
内田 裕之(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
坪井 貴嗣(杏林大学医学部 精神神経科学教室)
演者:
衣斐 大祐(名城大学薬学部 薬品作用学研究室)
内田 裕之(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
谷  英明(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
▼ 企画趣旨
近年、精神展開剤(psychedelics)をうつ病、依存症、PTSDなどの精神科疾患の治療に応用する動きが活発になり、それは“Psychedelics renaissance”と呼ばれている。海外では多数の臨床試験が実施され、専門のセンターの創設も続いている。本シンポジウムでは、3名の演者が強力な治療効果を有する精神展開剤の歴史を概観し、現在までに報告されている基礎・臨床データを紹介しする。そして、3名の指定討論者も加わり(橋本謙二、福本健一、中島振一郎)、本分野の今後の展望を議論する。

シンポジウム16
「朝に起きられない中高大生への生物学的・薬理学的な治療アプローチ」

11月4日(金曜日) 16:40~18:40

座長:
神林  崇(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構・茨城県こころの医療センター)
小鳥居 望(医療法人仁祐会 小鳥居諫早病院)
演者:
大森 佑貴(東京都健康長寿医療センター 精神科、医療法人大坪会小石川東京病院)
高江洲義和(琉球大学大学院医学研究科 精神病態医学講座)
小鳥居 望(医療法人仁祐会 小鳥居諫早病院)
志村 哲祥(東京医科大学 精神医学分野)
▼ 企画趣旨
朝に起きられない中高大生は多く、有効な治療法が乏しくて、対応に難渋して来たが、コロナ禍で一層増えた印象がある。小学生までは成長と共に入眠時間は遅くなり、睡眠時間が短くなるが、第二次性徴と共に再び睡眠時間が延長する。起立性調節障害と睡眠相後退症群は別々の疾患概念であるが、併存していることが多くみられる。治療としては睡眠表の記載をすることが第一歩になる。早寝対策としては、メラトニン系薬剤やオレキシン拮抗薬の有効性が高い。起床対策としては、少量のアリピプラゾールで起床が促される。心理的・社会的な支援も必須であるが、薬物療法としては3系統の治療手段を得て、以前に比べると格段に治療手段が進展した。

シンポジウム17(CNP企画シンポジウム)
「多職種や当事者も含めたベンゾジアゼピン受容体作動薬の適正使用・出口戦略」

11月5日(土曜日) 8:40~10:40

座長:
稲田  健(北里大学医学部 精神科学)
三島 和夫(秋田大学大学院医学系研究科 精神科学講座)
演者:
高江洲義和(琉球大学大学院医学研究科 精神病態医学講座)
家  研也(日本プライマリ・ケア連合学会 理事、川崎市立多摩病院 総合診療内科)
青木 裕見(聖路加国際大学大学院 看護学研究科 精神看護学)
高橋 結花(東京女子医科大学病院 薬剤部)
宇田川 健(認定NPO法人地域精神保健福祉機構・コンボ)
▼ 企画趣旨
ベンゾジアゼピン受容体作動薬の適正使用・出口戦略は、国家的重要課題であり、厚生労働科学研究班(高江洲班)において、精神科医、プライマリ・ケア医、薬剤師、当事者が参加して戦略の策定と実装化が進められている。本シンポジウムでは、多くの皆さまにご協力いただいたエキスパートコンセンサス調査の結果を踏まえ、出口戦略の現在を報告し、議論を深めたい。

シンポジウム18(PP企画シンポジウム)
「精神科薬物療法のポリファーマシーを再考する」

11月5日(土曜日) 8:40~10:40

座長:
三輪 高市(鈴鹿医療科学大学薬学部 薬学科・大学院 薬学研究科)
中村 友喜(三重県立こころの医療センター 診療技術部 薬剤室)
演者:
鍋島 賢大(特定医療法人佐藤会 弓削病院)
中村 友喜(三重県立こころの医療センター 診療技術部 薬剤室)
別所 千枝(広島県厚生農業協同組合連合会 薬剤部)
中田 裕介(合資会社中田薬店 ゆう薬局)
▼ 企画趣旨
近年、精神科では多剤大量療法からの脱却が進んできている。 しかしながら、未だにみられるポリファーマシーや服薬に伴うQOL低下、服薬の過誤、薬物相互作用などに対する薬剤師の専門的知見に基づいた関わりが重要性を増してきている。
そこで本シンポジウムでは、医師や薬剤師のそれぞれ異なった視点からみた精神科薬物療法の現状と課題を共有することで、今後の精神科薬物療法のポリファーマシー改善および精神科薬剤師業務の充実に向けた一助としたい。

シンポジウム19(NP企画シンポジウム)
「脳内報酬系をめぐってー意欲と衝動の違いはどのようにして生まれるのか」

11月5日(土曜日) 8:40~10:40

座長:
廣中 直行(公益財団法人東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野 依存性物質プロジェクト)
高田 孝二(東京慈恵会医科大学 精神医学講座、帝京大学文学部 心理学科)
演者:
溝口 博之(名古屋大学大学院医学系研究科医療薬学 医学部附属病院薬剤部)
金田 勝幸(金沢大学医薬保健研究域薬学系 薬理学研究室)
宮田 久嗣(東京慈恵会医科大学 精神医学講座)
髙橋 英彦(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 精神行動医科学)
廣中 直行(公益財団法人東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野
依存性物質プロジェクト)
▼ 企画趣旨
脳内報酬系をめぐって、意欲や欲求を、たとえば、嗜好品使用にみられる制御可能な(健常な)欲求と、依存・乱用でみられる制御困難な(病的な)欲求はどのように違うのか、両者は連続線上にあるのか、質的に異なるのか、あるいは、その背景をなす神経学的な要素にはどのようなものがあるのかを、それぞれの専門家からさまざまな角度から論じていただく。

シンポジウム20
「動物モデルを用いた中枢性疾患の分子遺伝学的制御メカニズム研究の最前線」

11月5日(土曜日) 8:40~10:40

座長:
荒川 礼行(琉球大学医学部 システム生理学講座)
斎藤 顕宜(東京理科大学薬学部薬学科 薬理学研究室)
演者:
小澤 彰彦(Florida Atlantic University, Department of Biomedical Science, College of Medicine)
野崎 千尋(早稲田大学先進理工学部 Major in Bioscience)
山田 大輔(東京理科大学薬学部 薬学科)
中島 一夫(順天堂大学大学院医学研究科)
高松 岳矢(琉球大学大学院医学研究科 分子・細胞生理学講座)
荒川 礼行(琉球大学医学部 システム生理学講座)
▼ 企画趣旨
神経疾患の制御機序や治療戦略を探る際に、動物モデルを用いた橋渡し研究が適している一方、分析方略において対象疾患特有あるいは動物モデル研究に共通した注意点(ピットフォール)が存在する。つまり、動物モデルからヒトの神経疾患の理解へと繋げる道程で、動物種の生物学、候補遺伝子や分子動態のin-vivo特性、神経回路制御の動物種特異性、認知行動発現の解釈というそれぞれの難所を越えなければならない。本シンポジウムでは、動物モデル研究に立ち向かう演者を集め、それぞれが直面するピットフォールについて話題を共有することで、橋渡し研究の現状と展開可能性を探る。

シンポジウム21
「腸内細菌と精神疾患 ~研究の最前線から~
The gut microbiota and psychiatric illness ~From the front lines of research~」

11月5日(土曜日) 8:40~10:40

座長:
岸本泰士郎(慶應義塾大学医学部 ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座)
功刀  浩(帝京大学医学部 精神神経科学講座)
演者:
酒本 真次(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 精神神経病態学教室)
真田 建史(昭和大学医学部 精神医学講座)
田中 有咲(昭和大学横浜市北部病院 メンタルケアセンター)
黒川 駿哉(慶應義塾大学病院 精神・神経科学教室)
功刀  浩(帝京大学医学部 精神神経科学講座)
▼ 企画趣旨
この10年余り、精神科領域における腸内細菌叢への関心は世界的な高まりをみせている。具体的には、自閉症スペクトラム障害、うつ病・不安症、双極性障害等において腸内細菌叢と各疾患との関連が多く示されてきている。我々は4年前の本学会シンポジウムから2回にわたって、精神科領域における最新の知見をレビューして、今後の展望を議論してきたが、我が国における腸内細菌叢を対象とした当領域の研究は世界と比較して進んでいない。今回も、引き続き同じテーマをとりあげ、うつ病における動物モデルと患者を対象とした最新の研究、自閉症スペクトラム障害を対象としたレビュー、本邦における臨床研究(自閉症スペクトラム障害患児を対象とした腸内細菌調査や、気分障害と生活習慣、腸内細菌に関する検証)といった観点から、最新の研究成果を紹介し、今後の展望について議論したい。

シンポジウム22(PP企画シンポジウム)
「クロザピン治療に対する薬剤師の関わりについて考える」

11月5日(土曜日) 13:10~15:10

座長:
和田 智仁(総合心療センターひなが 診療技術部薬剤課)
北川 航平(地方独立行政法人岡山県精神科医療センター 臨床研究部)
演者:
木田 直也(独立行政法人国立病院機構 琉球病院)
前田 朋子(医療法人杏和会 阪南病院 薬剤課)
藤澤  豊(鈴鹿医療科学大学 薬学部薬学科)
佐藤 雅也(鈴鹿医療科学大学大学院 薬学研究科)
北川 航平(地方独立行政法人岡山県精神科医療センター 臨床研究部)
▼ 企画趣旨
クロザピンは唯一、治療抵抗性統合失調症に保険適応を有する抗精神病薬であるが、副作用マネジメントや血液内科との連携など、普及に対するハードルが高く、諸外国と比較して普及していない現状がある。今回のシンポジウムでは、クロザピン治療に対する薬剤師の関わりについて考えると題し、クロザピンを積極的に使用されているご施設や、安心安全に使用するための副作用マネジメントをされているご施設の先生方をシンポジストとしてお招きした。日々のクロザピンに関する業務を振り返り、シンポジウム当日は、積極的なディスカッションを期待したい。

シンポジウム23(NP企画シンポジウム)
「精神・神経疾患に有効な運動療法の開発と作用機序解明」

11月5日(土曜日) 13:10~15:10

座長:
中川  伸(山口大学大学院医学系研究科 高次脳機能病態学講座)
陳   冲(山口大学大学院医学系研究科 高次脳機能病態学講座)
演者:
征矢 英昭(筑波大学 運動生化学 征矢研究室)
北  一郎(東京都立大学人間健康科学研究科 ヘルスプロモーションサイエンス学域)
近藤  誠(大阪公立大学大学院医学研究科 脳神経機能形態学)
樽味  孝(国立研究開発法人産業技術総合研究所 人間情報インタラクション研究部門 統合生理学研究室 身体情報研究グループ)
陳   冲(山口大学大学院医学系研究科 高次脳機能病態学講座)
▼ 企画趣旨
精神・神経疾患の薬物療法は一定の効果はあるが、無効な患者が多く存在することや有効であっても日常生活機能面の改善が不十分であることから、非薬物療法などの開発が臨床上喫緊の課題となっている。定期的運動のメンタルヘルスや認知機能をはじめとする様々な脳機能を向上させる効果が近年の研究で多く報告されており、精神・神経疾患に対する治療有効性が大きく期待されている。本シンポジウムでは、運動療法の有効性やその作用機序について、基礎、臨床、またはその両アプローチにおける第一線の専門家をお招きして、運動プログラムの現状の取り組み事例や最新の知見、今後の展望について議論する。

シンポジウム24(CNP企画シンポジウム)
「治療抵抗性気分障害の本質と展望」

11月5日(土曜日) 13:10~15:10

座長:
加藤 正樹(関西医科大学 精神神経科学講座)
内田 裕之(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
演者:
加藤 忠史(順天堂大学医学部・大学院医学研究科 精神医学講座)
内田 裕之(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
櫻井  準(杏林大学医学部 精神神経科学教室)
住吉 太幹(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所児童・予防精神医学研究部)
▼ 企画趣旨
気分障害の治療において、従来の治療には反応しない“治療抵抗性”の存在は大きな壁となっており、新たな治療法の開発が喫緊の課題である。そのためには、治療抵抗性の本質を多面的に理解し、新規治療法に果敢に取り組むことが必要である。本シンポジウムでは、気分障害の治療抵抗性を取り巻く現状と、それを克服するために現在取り組まれていることを紹介する。その上で、参加者とともに今後の展望を討議したい。

シンポジウム25
「リピッドネットワークを基盤とした精神と身体の相互連関」

11月5日(土曜日) 13:10~15:10

座長:
竹林  実(熊本大学大学院 生命科学研究部神経精神医学講座)
青木 淳賢(東京大学大学院薬学系研究科・薬学部 衛生化学教室)
演者:
可野 邦行(東京大学大学院薬学系研究科 衛生化学講座)
梶谷 直人(熊本大学大学院生命科学研究部 神経精神医学講座)
住谷 昌彦(東京大学医学部属病院 緩和ケア診療部)
北岡 志保(兵庫医科大学医学部 薬理学講座)
服部功太郎(国立精神・神経医療研究センター メディカル・ゲノムセンターバイオリソース部)
▼ 企画趣旨
「脂質」は、タンパク質・核酸・糖質と並ぶ生体に必須の成分である。生体膜の基本構成要素や最大のエネルギー源であり、またシグナル分子として多彩な役割を担う生体分子であるが、ゲノムに直接コードされない、不安定性、解析方法が特殊であるなどの理由から、研究が遅れていた歴史がある。しかし、測定技術が発展し、脂肪酸などの様々な生理活性脂質が、食事、生体内での合成、特異的受容体への作用などを介して、炎症・免疫系などの生理機能を発揮することが知られるようになり、多様な疾患との関連が示唆されるようになってきた。本シンポジウムは、ストレス・精神疾患・疼痛などの全身性の精神・神経病態を、脂質やそのメディエーターに焦点を当てて、包括的なネットワークから理解することを目的とする。

シンポジウム26
「統合失調症を再考する2 - 新規抗精神病薬の動向 -」

11月5日(土曜日) 13:10~15:10

座長:
石郷岡 純(CNS薬理研究所)
籔内 一輝(住友ファーマ株式会社開発本部 CNS臨床開発)
演者:
稲田  健(北里大学医学部 精神科学)
籔内 一輝(住友ファーマ株式会社開発本部 CNS臨床開発)
菊地 哲朗(大塚製薬株式会社 医薬品事業部)
▼ 企画趣旨
クロルプロマジンが1952年に臨床導入されてから70年が経とうとしている。1990年代に入って、第二世代抗精神病薬の登場で、錐体外路症状は軽減したものの更に忍容性・安全性の高い抗精神病薬が望まれると共に、既存薬では治療できない症状を治療できる抗精神病薬の登場が待たれている。こうして、D2受容体に直接作用しないターゲットの候補化合物の研究開発が進められたが今日まで一つも上市されていない。本シンポジウムでは、まず総論として最新の抗精神病薬開発の動向を述べた後、各論として現在世界的に注目されているTAAR1作動薬 SEP-363856とムスカリン受容体作動薬の研究開発の現状を紹介したい。

シンポジウム27(BP企画シンポジウム)
「最先端の精神医学研究は精神疾患の診断法の開発にどこまで迫れるか?」

11月5日(土曜日) 16:30~18:30

座長:
岡本 泰昌(広島大学大学院医系科学研究科 精神神経医科学)
橋本 亮太(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
演者:
橋本 亮太(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
池田 匡志(藤田医科大学医学部医学科 精神神経科学)
久島  周(名古屋大学医学部附属病院 ゲノム医療センター、名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学分野)
根本 清貴(筑波大学医学医療系精神医学)
新里 輔鷹(広島大学大学院医系科学研究科 精神神経医科学)
▼ 企画趣旨
精神科の診断基準は、患者の症状と経過によって定義されており、客観的・科学的な基準は取り入られていない。そのため診断の一致率は十分に高いとは言えず、現在の治療でよくなる患者は30-50%と言われている。客観的・科学的な診断を取り入れることができれば、診断の一致率が高まり、患者により適切な治療ができるようになることが期待されているが、ICDやDSMなどの診断基準には取り入れられていない。本シンポジウムでは、この問題について生物学的精神医学がどこまで迫っているのかを、最先端の研究者が、研究成果を如何に臨床現場に応用するかという観点で、それぞれの講演者の研究だけでなく、その分野の現状と将来について概説する。

シンポジウム28(NP企画シンポジウム)
「ストレス/精神疾患と細胞老化」

11月5日(土曜日) 16:30~18:30

座長:
泉   剛(北海道医療大学薬学部 薬理学(臨床薬理毒理学))
菱本 明豊(横浜市立大学 精神医学教室)
演者:
朴  秀賢(熊本大学大学院生命科学研究部 神経精神医学講座)
大塚 郁夫(神戸大学医学部 精神科神経科)
鹿内 浩樹(北海道医療大学薬学部 薬理学講座(臨床薬理毒理学))
田原 栄俊(広島大学大学院医系科学研究科 細胞分子生物学研究室)
諸石 寿朗(熊本大学大学院生命科学研究部 シグナル・代謝医学講座)
▼ 企画趣旨
テロメアは細胞寿命の決定因子であり、老化により短縮する。がんや様々な慢性疾患におけるテロメアの異常が知られている。本シンポジウムでは、精神・神経疾患を細胞老化の観点から行った研究を紹介し(朴)、次いで自殺者検体(大塚)やうつ病動物モデル(鹿内)におけるテロメア研究について紹介する。そして、がん細胞のテロメア異常を細胞老化とマイクロRNAの機能から検討した研究を紹介する(田原)。さらに鉄代謝という新たな観点から細胞老化を追求している研究を紹介する(諸石)。以上により、老化、がん、ストレスにおける個体・細胞レベルの異常に何か共通する機序はないか、あるいは相違点は何かという問題について考えたい。

シンポジウム29
「精神神経疾患における体細胞変異研究の最前線」

11月5日(土曜日) 16:30~18:30

座長:
岩本 和也(熊本大学大学院生命科学研究部 分子脳科学講座)
高田  篤(理化学研究所 脳神経科学研究センター 分子精神病理研究チーム)
演者:
高田  篤(理化学研究所 脳神経科学研究センター 分子精神病理研究チーム)
寺尾知可史(理化学研究所 生命医科学研究センター ゲノム解析応用研究チーム)
文東 美紀(熊本大学大学院生命科学研究部 分子脳科学講座)
鈴木啓一郎(大阪大学高等共創研究院、大阪大学基礎工学研究科物質創成専攻 機能物質化学領域 鈴木(啓)研究室)
▼ 企画趣旨
受精後に生じるゲノム上の体細胞変異は、遺伝的な変異に加えて疾患発症リスクの上昇や病態の重篤化などに関連していると考えられている。信頼性の高い体細胞変異の検出は高度なバイオインフォマティクス技術の適用が必要であり、さらに脳組織では、発生段階、脳領域、細胞種などについて体細胞変異の特性を明らかにし、表現型への影響を検証する必要がある。本シンポジウムでは、体細胞変異研究の新規技術を開発している研究者、また、精神神経疾患における体細胞変異解析を進めている研究者から、現在までの成果と課題、展望をお話し頂き、体細胞変異研究の重要性について理解を深めたい。

シンポジウム30
「オピオイド鎮痛薬の不適切使用を予防し適正使用に繋げるための基礎と臨床からの最新の知見」

11月5日(土曜日) 16:30~18:30

座長:
井関 雅子(順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座)
森  友久(星薬科大学 薬理学研究室)
演者:
山口 重樹(獨協医科大学医学部 麻酔科学講座)
西澤 大輔(公益財団法人東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野 依存性物質プロジェクト)
松本 俊彦(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部)
南雲 康行(国立がん研究センター研究所 がん患者病態生理研究分野)
金井 昭文(北里大学医学部 新世紀医療開発センター 疼痛学)
濱田 祐輔(星薬科大学 薬理学研究室)
▼ 企画趣旨
薬物依存や誤用は、患者の生活の質を保ち社会の秩序を守るために、議論すべきテーマである。欧米では疼痛緩和目的に処方されたオピオイド鎮痛薬、特に強オピオイドへの不適切使用(依存、誤用)が社会的問題となっている。本邦の慢性疼痛罹患率は30%であり、生命予後の改善から様々な痛みを抱えるがんサバイバーが増加しており、オピオイド処方の増加が予想される。今後本邦においてもオピオイドの不適切使用の予防を目指すとともに、有用な患者への適正使用に繋げていく必要がある。そこで臨床と基礎の両面からオピオイド不適切使用のリスク因子を明らかにして、低減法を考案することが望まれる。オピオイド依存の普遍性と特殊性、オピオイド不適切使用の現状、臨床と基礎における依存リクスと予防手段についての新薬の開発も含めた知見を深めるためのシンポジウムである。

シンポジウム31(BP企画シンポジウム)
「精神科ブレインバンクと脳科学研究」

11月6日(日曜日) 8:50~10:50

座長:
入谷 修司(医療法人静心会 桶狭間病院 藤田こころケアセンター)
河上  緒(順天堂大学医学部 精神医学、公益財団法人東京都医学総合研究所 脳・神経科学研究分野)
演者:
鳥居 洋太(名古屋大学医学部附属病院 精神科)
水谷 隆太(東海大学工学部 生命化学科)
新田 淳美(富山大学学術研究部薬学和漢系 薬物治療学研究室)
河上  緒(順天堂大学医学部 精神医学、公益財団法人東京都医学総合研究所 脳・神経科学研究分野)
吉田 眞理(愛知医科大学 加齢医科学研究所)
▼ 企画趣旨
精神神経疾患の病因病態解明において、研究リソースとしての脳組織の重要性はいうまでもない。しかし、とくに精神疾患の脳リソースは様々な要因から収集・蓄積することが難しく、研究者への要望や需要に十分に応えきれておらず、欧米のブレインバンクに依拠することも多かった。この数年来、AMEDの支援によって日本版精神科ブレインバンクの拠点構築が整備されつつある。本シンポジウムは、精神科ブレインバンク活動による脳リソースをどのように研究に活かされたかを論じていただき、ブレインバンクのあらたな可能性を共有したい。

シンポジウム32(PP企画シンポジウム)
「次世代の精神科薬剤師を育成するために~実務実習における学生教育も含めて~」

11月6日(日曜日) 8:50~10:50

座長:
三輪 高市(鈴鹿医療科学大学 薬学部薬学科・大学院薬学研究科)
黒沢 雅広(昭和大学薬学部 病院薬剤学講座、昭和大学附属烏山病院 薬局)
演者:
本田 顕子(参議院議員)
黒沢 雅広(昭和大学薬学部 病院薬剤学講座、昭和大学附属烏山病院 薬局)
佐藤 康一(桜ヶ丘記念病院 薬剤部)
栗原 正亮(有限会社みわ薬局 こごみ薬局)
▼ 企画趣旨
現在の複雑な社会構造の中、人々の生活を安定維持するために精神科医療の重要性は急速に高まっており、それにつれて精神科薬剤師個々の資質は徐々に向上してきている。一方、後進の育成については、大学、病院、保険薬局のそれぞれ現場で精神科の教育は決して十分とは言えない。薬学教育でも、実務実習をはじめとして精神科教育に十分な時間を割いておらず、指導者も少ない。精神科の認定・専門薬剤師の人数は頭打ちになっており、精神科に関わる薬剤師を増やすことや精神科の教育を広げていくことは、精神科薬剤師全体の課題である。本シンポジウムでは、後進育成における問題点や将来像について、現在の取り組みなどを交えて考えていきたい。

シンポジウム33
「シングルセル/セルタイプ別解析から見えてきた神経発達・精神疾患のリスク因子」

11月6日(日曜日) 8:50~10:50

座長:
野村  淳(神戸大学大学院医学研究科 生理学・細胞生物学講座生理学分野)
谷口 将之(神戸大学大学院・医学研究科・薬理学分野)
演者:
野村  淳(神戸大学大学院医学研究科 生理学・細胞生物学講座生理学分野)
野村 芳子(帝京大学医学部 精神神経科学講座)
島  康之(理化学研究所 脳神経科学研究センター)
谷口 将之(神戸大学大学院・医学研究科・薬理学分野)
渡邉  惠(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 微細構造研究部)
▼ 企画趣旨
神経発達症および精神疾患は神経シナプスにリスク遺伝子が集積している。しかしこれら疾患はシナプスに発現する遺伝子のみが臨床表現型に影響を与えるとは考えにくく、遺伝子変異を有する様々な細胞が個々の機能を変化させながら、複雑な細胞間コミュニケーションを通じてヘテロな疾患表現型を形成しているものと考えられる。本セッションではセルタイプ特異的解析やシングルセル解析から得られた最新の研究成果を共有したい。

シンポジウム34
「動物情動解析の新手法」

11月6日(日曜日) 8:50~10:50

座長:
大村  優(北海道大学大学院医学研究院 薬理学分野 神経薬理学教室)
溝口 博之(名古屋大学大学院医学系研究科 医療薬学・医学部附属病院 薬剤部)
演者:
大村  優(北海道大学大学院医学研究院 薬理学分野 神経薬理学教室)
兎田 幸司(慶應義塾大学文学部 心理学専攻)
中武 優子(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神薬理研究部)
山下 貴之(藤田医科大学医学部医学科 生理学II講座)
▼ 企画趣旨
実験動物を用いた基礎研究から臨床研究・応用へとつなげるためには、動物の情動を評価する手法と疾患モデルを洗練させる必要がある。本シンポジウムでは、これらの問題に取り組む研究者らに新手法を用いた研究成果を共有してもらった上で、それらの手法の利点と欠点、そして導入するにあたっての注意点などを議論する。大村がマウスのスクロース報酬に対する舌反応解析と機械学習による表情解析法を、兎田がマウスの瞳孔解析法を、中武が同胞マウスの社会的敗北場面の目撃を利用した心理社会的ストレスモデルを、山下がDeepLabCutなどを用いた洞毛や鼻の運動の解析法を紹介する。

シンポジウム35(NP企画シンポジウム)
「産学官連携・国際連携で中枢神経作用薬開発危機を克服できるか?」

11月6日(日曜日) 13:20~15:20

座長:
菊地 哲朗(大塚製薬株式会社 医薬品事業部)
池田 和隆(公益財団法人東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野 依存性物質プロジェクト)
演者:
中込 和幸(国⽴研究開発法人国⽴精神・神経医療研究センター)
原田 秀幸(住友ファーマ株式会社)
笠松 淳也(内閣府 健康・医療戦略推進事務局)
池田 和隆(公益財団法人東京都医学総合研究所 精神行動医学研究分野 依存性物質プロジェクト)
▼ 企画趣旨
精神・神経疾患は、甚大な社会経済的損失を引き起こしており、根本的治療法の開発が強く求められている。しかし、欧米の巨大製薬企業の多くは、むしろ中枢神経作用薬の研究開発から撤退しており、精神・神経疾患患者の治療が行き詰まる危機に直面している。この危機を打開するために、多くの関係機関と関係者が取り組んでいるが、本シンポジウムではその中でも、国立精神・神経医療研究センターでの具体的な取組、製薬企業での問題・動向の分析と打開策の提案、国の健康医療戦略としての対策状況と今後の展開、学会等での活動を介した対応策と今後の展望を紹介する。参加者との議論を基に、中枢神経作用薬開発危機克服への戦略を練る。

シンポジウム36(PP企画シンポジウム)
「精神疾患患者の地域生活を支える地域連携の現状と課題」

11月6日(日曜日) 13:20~15:20

座長:
竹内 尚子(トライアドジャパン株式会社)
中田 裕介(合資会社中田薬店 ゆう薬局)
演者:
古郡 規雄(獨協医科大学 精神神経医学講座)
和田 智仁(総合心療センターひなが 診療技術部薬剤課)
鈴木 弘道(アルテ薬局)
牛塲 裕治(福井県立大学 看護福祉学部 / 社会福祉学科)
野中 康代(須田病院 居宅介護支援事業所)
▼ 企画趣旨
精神科医療の場は入院医療中心から地域生活中心へとシフトしている。
精神疾患患者の地域生活においては「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」が示されており、多職種連携のもとで患者を支援することが求められる。多職種連携の実現にむけて、現場や職種ごとの立場や考えを理解することも欠かせないと思われる。
本シンポジウムでは、様々な職種(医師・薬剤師・精神保健福祉士・ケアマネジャー)の視点から多職種連携の現状や課題について忌憚のない意見をいただき、ディスカッションを行いたい。

シンポジウム37(BP企画シンポジウム)
「精神疾患研究におけるヒトiPSC研究最前線」

11月6日(日曜日) 13:20~15:20

座長:
中澤 敬信(東京農業大学生命科学部バイオサイエンス学科 動物分子生物学研究室)
林(高木)朗子(理化学研究所 脳神経科学研究センター 多階層精神疾患研究チーム)
演者:
石川  充(慶應義塾大学医学部 生理学教室)
林(高木)朗子(理化学研究所 脳神経科学研究センター 多階層精神疾患研究チーム
中澤 敬信(東京農業大学生命科学部バイオサイエンス学科 動物分子生物学研究室)
尾崎 紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科 精神疾患病態解明学)
▼ 企画趣旨
精神疾患の発症メカニズムはいまだに解明されておらず、一日も早い病態の解明が待たれる。疾患の病因解明・治療法開発のためには、患者の病的脳組織を用いた研究が望ましいが、倫理的あるいは技術的な問題により、新鮮なヒトの脳を入手することは困難である。そこで、精神疾患に関連するヒトiPS細胞株を樹立することができれば、生体では入手が困難なヒト神経細胞の作製が可能となり、従来にない観点から精神疾患研究が可能となる。本シンポジウムでは、分子生物学的手法や電気生理学的手法を駆使したiPS細胞研究の最前線を紹介する。総合討論ではiPS細胞技術の有用性やこれから克服すべき問題にどのように挑戦するかについて活発に議論したい。

シンポジウム38
「統合失調症皮質下体積特徴を起点とした双方向トランスレーショナル研究」

11月6日(日曜日) 13:20~15:20

座長:
小池 進介(東京大学心の多様性と適応の連携研究機構)
笹林 大樹(富山大学学術研究部医学系 神経精神医学講座)
演者:
柳下  祥(東京大学大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 構造生理学部門)
田中 謙二(慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 脳科学研究部門)
小松三佐子(東京工業大学科学技術創成研究院 バイオインターフェース研究ユニット)
久保田 学(京都大学医学部附属病院 精神科神経科)
▼ 企画趣旨
精神疾患脳画像研究により、統合失調症では病初期から淡蒼球増大が認められることが分かった。現在、この淡蒼球増大の神経基盤を明らかにする双方向トランスレーショナル研究が進められている。柳下は、ドーパミンD1, D2受容体の機能分化の解明を起点として、ドーパミン系ストレス脆弱性モデルマウスを用いた新規サリエンス障害マウスモデルの淡蒼球増大について発表する。田中は、L-ドパ誘発性ジスキネジアモデルマウスで見られる淡蒼球増大の微細形態変化を発表する。小松は、ストレス脆弱性モデルのマーモセットへの応用と統合失調症発症モデルへの適用可能性について発表する。久保田は、精神疾患MRI, PET研究を通じて、統合失調症皮質下構造と機能変化について、トランスレーショナル研究の推進について発表する。本シンポジウムにより、統合失調症双方向トランスレーショナル研究がどのように進められるべきかを議論していきたい。

ワークショップ

ワークショップ
「社交不安症診療ワークショップ ~診療ガイドラインに基づく治療介入を学ぶ~」

11月4日(金曜日) 8:40~10:20

司会/講師:
 朝倉  聡(北海道大学大学院医学研究院 神経病態学分野精神医学教室)
 山田  恒(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)

講師/ファシリテーター:
 藤井  泰(北海道大学大学院医学研究院 神経病態学分野精神医学教室)
 三井 信幸(北海道大学病院 精神科神経科)
 吉永 尚紀(宮崎大学医学部 看護学科)
 金井 嘉宏(東北学院大学教養学部 人間科学科)
 大井 一高(岐阜大学医学部附属病院 精神科)
 村岡 寛之(東京女子医科大学 神経精神科)

▼ 企画趣旨
社交不安症は日常診療で遭遇する一般的な疾患である。日常生活やQOLに及ぼす影響は大きく、積極的な治療介入が必要とされるが、一方では診断が難しく治療を受けずに潜在化しているケースが多く存在する。本邦では2021年に「社交不安症の診療ガイドライン」が発表され、エビデンスに基づく治療の普及が今後の課題である。本ワークショップでは、社交不安症の診断と治療について、診療ガイドラインに基づく講義のあとに、架空症例に対する治療介入について スタッフを中心にグループディスカッションを行い、その後全体ディスカッションを行い実際の診療に即した形で最新のエビデンスに基づく治療を学ぶ機会を提供したい。

ワークショップ1(PP企画)
「薬剤師のためのEGUIDEプロジェクトワークショップ」

11月5日(土曜日) 16:30~18:30

オーガナイザー:
 永井  努(昭和大学薬学部 病院薬剤学講座・昭和大学附属烏山病院 薬局)
 村田 篤信(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)

ファシリテーター:
 永井  努(昭和大学薬学部 病院薬剤学講座・昭和大学附属烏山病院 薬局)
 村田 篤信(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
 山田  恒(兵庫医科大学 精神科神経科)
 飯田 仁志(福岡大学医学部 精神医学教室)
 大井 一高(岐阜大学大学院医学系研究科 精神医学教室)
 稲垣 貴彦(医療法人明和会琵琶湖病院・滋賀医科大学精神医学講座)
 高江洲義和(琉球大学大学院医学研究科 精神病態医学講座)
 今村 弥生(杏林大学医学部 精神神経科)
 井手 健太(産業医科大学病院 薬剤部)
 長谷川尚美(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
 清水 善仁(金沢医科大学病院 薬剤部)
 寺澤 美穂(信州大学医学部附属病院 薬剤部)
 今井 康太(東京大学医学部附属病院 薬剤部)

▼ 企画趣旨
統合失調症薬物治療ガイドライン、うつ病治療ガイドラインなどが公開されているが、精神科診療に日常的に用いられているとは言えない。そのためEGUIDEプロジェクトでは、精神科医だけでなく、薬剤師を含むコメディカルに対してもガイドラインの普及に取り組んでいる。本ワークショップでは、ガイドラインの概要と、その活用方法について講義を行う。続いて、日常診療で遭遇する臨床問題に薬剤師がどのように対応するべきかについて、統合失調症の架空症例を用いてスモールグループでのディスカッションと、その検討結果に基づいた全体ディスカッションを行う。これにより、ガイドラインの使いこなし方、その意義と限界、更にはガイドラインにはない判断の仕方を学ぶことができる。

ワークショップ2(PP企画)
「HAM-D(ハミルトンうつ病評価尺度)道場」

11月6日(日曜日) 9:00~11:00

司会:谷藤 弘淳(こだまホスピタル 薬剤部)
講師:堀   輝(福岡大学医学部 精神医学教室)

▼ 企画趣旨
精神科領域の評価尺度について薬剤師が学ぶ機会はそれほど多くはない。しかし、評価尺度を理解し数値による可視化は、臨床現場において多職種間の情報共有にもつながり、チーム医療の強化ツールとして有用である。
今回、うつ病の重症度を評価するHAM-D(ハミルトンうつ病評価尺度)について学ぶ。講師より評価尺度の解説、また症例を用いながら症状の評価についてグループ検討を行う。本ワークショップは薬剤師が症状の評価を行うことを目的としていない。患者の症状について理解を深め、より臨床的な視点を持ち、さらに一歩踏み込んだ薬学的管理を行うための機会と考える。

ワークショップ3(PP企画)
「抗精神病薬の減薬・減量のワークショップ」

11月6日(日曜日) 13:20~15:50

コーディネーター:
 亀井 浩行(名城大学薬学部 病院薬学研究室)
 野田 幸裕(名城大学大学院薬学研究科 病態解析学I)

ファシリテーター:
 中村真理子(名城大学大学院薬学研究科 病態解析学I)
 堀田 彰悟(名古屋大学医学部附属病院 薬剤部)
 肥田 裕丈(名古屋大学医学部附属病院 薬剤部)
 吉田 樹生(名城大学大学院薬学研究科 病態解析学I)
 吉見  陽(名城大学薬学部 病態解析学I)
 戸澤 ⾹⾥(共和病院 医療技術部 薬剤課)
 波多野正和(藤田医科大学医学部 臨床薬剤科)
 榊原  崇(聖十字病院)
 竹内 一平(桶狭間病院 藤田こころセンター)

アシスタント:
 吉原  希(名城大学大学院薬学研究科 病態解析学I)
 清水 侑真(名城大学薬学部 病院薬学研究室)

▼ 企画趣旨
近年、統合失調症における薬物療法は多様化・複雑化している。抗精神病薬の単剤療法で効果が得られない場合、薬剤の切り替え、増強療法、あるいは併用療法などで対処するが、多剤大量療法を招く場合もある。多剤大量療法は、治療効果を増強するというエビデンスは少なく、むしろ副作用のリスクを上昇させることが指摘されている。多剤大量療法の解消には、処方の単純化・減量のスキルを習得し、副作用の顕在化などによるアドヒアランス向上を目指した支援が鍵となる。本ワークショップでは、精神科薬物療法における処方の単純化・減量のスキルを習得するとともに減薬・減量ガイドラインの構築を目指す。 

臨床精神神経薬理学セミナー

11月6日(日曜日) 8:50~10:50

司会:
嶽北 佳輝(関西医科大学医学部 精神神経科学講座)
谷  英明(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
演者:
福井 直樹(新潟大学医学部 医療教育センター)
菊池 結花(ハートケアクリニックおおまち)
小林 桜児(神奈川県立精神医療センター)
▼ 企画趣旨
日本臨床精神神経薬理学会専門医制度委員会は、臨床精神神経薬理学に関する優れた学識と高度の技術及び倫理観を備えた臨床精神神経薬理学専門医を養成し、良質の医療を提供することを目的に「臨床精神神経薬理学セミナー」を開催してまいりました。第22回となる今回は「薬物相互作用」、「クロザピン」、「物質関連障害」がテーマです。
 専門医申請及び更新を目指す医師に限らず、生涯学習の一環として受講を希望される会員(当日会員も可)はどなたでもご参加頂けます。受講された方には専門医申請及び更新の際、単位として必要となる受講証が発行されます。奮ってご参加下さいますよう、お願い申し上げます。

臨床試験 - 倫理教育セミナー

11月6日(日曜日) 13:20~15:20

座長:
井上  猛(東京医科大学 精神医学分野)
鈴木雄太郎(医療法人敬愛会 末広橋病院)
  1. 倫理教育:倉田  誠(東京医科大学 生命倫理学(医学論理学)教室)
  2. 臨床試験:内田 裕之(慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室)
▼ 企画趣旨
本セミナーでは、2人の演者に臨床試験と倫理についてご講演いただきます。東京医科大学 生命倫理学(医学論理学)教室 倉田 誠先生には「医学系研究に関する倫理審査」についてご講演いただきます。医学系研究の倫理審査は年々複雑になり、申請に苦労することが多いと思いますが、倫理審査のポイントについてご講演していただきます。慶應義塾大学医学部 精神・神経科学教室内田 裕之先生には「特定臨床研究の進め方」についてご講演いただきます。先生が現在進めている臨床研究について遂行に苦労する点、充実感を感じる点についてご講演していただきます。

統合失調症薬物治療 ガイドライン講習会

11月6日(日曜日) 8:40~16:40

司会:
稲田  健(北里大学医学部 精神科学)
橋本 亮太(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)

講師/ファシリテーター:
 稲田  健(北里大学医学部 精神科学)
 水野謙太郎(社会医療法人如月会 若草病院)
 木戸 幹雄(木戸クリニック)
 辻野 尚久(済生会横浜市東部病院 精神科)
 大井 一高(岐阜大学大学院医学系研究科 精神医学教室)
 田形 弘実(東邦大学医学部 精神神経医学講座)
 沼田 周助(徳島大学大学院医歯薬学研究部 精神医学分野)
 菊地 紗耶(東北大学病院 精神科)

▼ 企画趣旨
EGUIDEプロジェクトは、精神科領域における診療ガイドラインを普及させ医療を向上させることを目的に、ガイドライン講習会を継続開催しています。講習会には、44大学、270施設、延べ約3000名以上にご参加いただき、ご好評をいただいております。本大会では、講習会参加を希望される医師、メディカルスタッフの方々、さらには製薬会社の社員の方々などを対象に講習会を開催致します。講習は講義パートとグループディスカッションから成り、内容は今年の5月に刷新されました統合失調症薬物治療ガイドライン2022を基本に、改訂された内容を反映しております。皆様のご参加をお待ちしております。

※2022年6月現在

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